2020年5月5日火曜日

ラフマニノフ・ピアノ協奏曲 第2番 

エフゲニー・キーシン(p) ヴァレリー・ゲルギエフ(Cond) ロンドン交響楽団 1988年録音

このCDは、おそらく私がはじめて聴いたラフマニノフ・ピアノ協奏曲だと思う。1988年の録音ということなのでまだキーシンが17歳頃の録音だろうか。このキーシンの録音に始まって、アシュケナージ、リヒテル、ワイセンベルク、他にもたくさんの人の演奏を聞いた。どれも本当に哀愁漂うロマンティシズムが魅力的だった。最近ではラン・ランやユジャ・ワンの演奏もクールで印象的だった。

このキーシンの演奏はまだ出来たばかりの図書館からCDを借りてきて本当に何回も聞いた。その頃キーシンといえば「ソビエト」の天才少年として日本に来日し、チャイコフスキーのピアノ協奏曲を弾いたりして、一種の天才少年ピアニストブームの先駆けだったような気がする。私も当時、ピアニストにあこがれてショパンの難曲に果敢に挑戦してみたり、憧れのピアノのある生活を思いうかべたりしていた。それから30年余りが経って当時の天才少年のほとんどはすっかり顔を見せなくなってしまったようだけどキーシンだけは立派に生き残っている。

実はこの演奏、ついこの間、私が20年ぶりくらいに聞いてみてただ単に感銘を受けただけではなく、上記のような懐かしい思い出まで一緒によみがえらせてくれた。この演奏は私が学生だった頃の思い出の1ページである。

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